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2006.3.5 MERA 第78回研究会
環境への気づきを引き出すための授業
私たちのセーフティープラン
安全マップづくり(3年生,5年生)
大阪教育大学附属池田小学校
孕石泰孝,岸本卓也,山崎聡,岩井伸夫
22
事件をうけて↓
「児童が安心して登校し,学べる学校のあり方」を根本的に問い直すことの必要性
本校の総合的な学習:安全教育を核にしている(本校の実態による特殊性)
昨今の児童を取り巻く社会状況↓
●安全で安心な学校をつくる取り組みの必要の一般性+
●児童自身が「安全」について考えることが不可欠
33
より安全な環境の構築・・・大人の役割
⇒⇒
しかし,しかし,安全な環境≠児童の安全な環境≠児童の安心感安心感
安全な環境 安心感
「安心(安心感)」とは, 「つくられるもの」ではなく, 「自分でつくっていくもの」
44
安全教育の核:目指すもの安全教育の核:目指すもの
自らが自らが安心感を安心感を築き上げる築き上げる
安全な安全な社会づくりの社会づくりの成員成員となるに相応しとなるに相応しい資質・能力の育成い資質・能力の育成
生 命 尊 重 の 精 神
55
本校の総合的な学習における安全教育は本校の総合的な学習における安全教育は「「問題解決学習問題解決学習」である」である
自ら問題(課題)を見つけ,その解決方法を考えて,その課題を解決していく
必要な時に自ら情報を集めて吟味し,未知の問題にも対応できるようにする
知識・技能の獲得だけを目指すのではない
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本校の安全教育カリキュラム 低学年:みんなみんな大好きだよ
交通安全教室
あっと思ったその時に(いかのおすし)
中学年:ちょっと待ってその電話
安全マップ①
1/2成人式
高学年:安全マップ②
いのちの現場から
ターニング・ポイント
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安全マップの理論的背景
小宮信夫(立正大学文学部社会学科助教授 社会学博士)
危険な場所:
「(犯罪者が)入りやすく」「(周囲の人から)見えにくい」場所
犯罪機会論(⇔犯罪原因論の対となる考え)
→防犯の視点:場所に注目し,犯罪を起こさせる
機会を減らそうとする
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ねらいねらい
(1)日常生活で考えられる危険箇所に気づき,自ら危
険性を判断する力の育てる。
①危機予知力:どのような危険性があるのか判断できる力
②危機回避力:その場所の危険を察知・判断し,さけようと
する力
③危機抵抗力:危険な場面で対処できる力
(2)地域の人々の思いや願いを知り,地域への愛着心を育む。
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「安全マップ授業」の活動の流れ「安全マップ授業」の活動の流れ
①オリエンテーション(事前認識)
・「安全・安心な町」のイメージを出し合う
・写真等をもとに,「安全な場所」「危険な場所」とはどの
ような場所か,話し合う
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「安全マップ授業」の活動の流れ「安全マップ授業」の活動の流れ
②フィールドワーク
学校周辺の「安全ではない,安心でない」場所探索
・防犯の視点に絞らない(交通安全,防災等も)
安全マップに記入されるコメント ①その場所は,どんな場所か ②その場所は,なぜ危険か ③その場所を通る時,どのようなことに気をつけるか
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「安全マップ授業」の活動の流れ「安全マップ授業」の活動の流れ
③「防犯の視点」の指導
・危険な場所・・・「入りやすく」「見えにくい」場所
児童にとって,気づきにくい視点
フィールドワーク前・中・後のいつ行うかは学年の実態等による。
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「安全マップ授業」の活動の流れ「安全マップ授業」の活動の流れ
③安全マップづくり
・写真貼り付け
・メモを元に,コメントカード作成
防犯の視点も考え合わせて
安全マップに記入されるコメント ①その場所は,どんな場所か ②その場所は,なぜ危険か ③その場所を通る時,どのようなことに気をつけるか
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「安全マップ授業」の活動の流れ
④発表・振り返り(学習のまとめ)
・どのような場所が,安全か危険か
・自分はどう行動するか
・地域の人の「地域」への思い
・大人の人に見守られている私たち
・自宅周辺の安全マップづくり
2020
昨年度,5年生の実践から(課題点)昨年度,5年生の実践から(課題点)
○「危険回避判断力」をつけるという点では難しい
○「安全」=「入りにくく」「見えやすい」(危険の反対表現)
は子どもに意識されにくかった
○「安全な」という視点からせまるのなら3年生
○地域の「人(大人)」にまで目がいきにくかった
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本年度,5年生の実践から(課題と成果)本年度,5年生の実践から(課題と成果)
○地域の「人(大人)」に感謝の気持ちをもてるようになった。
○「危険回避判断力」については意識できるようになった。
○子どもに「町は危険だ」という意識をもたせすぎてしまった
ところもあった。
○「危険」=「入りやすく」「見えにくい」のうち,「入りやすく」とい
う考えが子どもにとって難しい
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今年度,3年生の実践から(成果と課題点)今年度,3年生の実践から(成果と課題点)
○3年生には,「危険箇所」がなかなか見つけられない。
→教師から,視点の提示がかなり必要
(子どもの視点…交通安全,生活安全等)○「町=危険」というイメージを強くもつことはなかった。
○子どもにとって,学習の必然性が低い
(興味・関心のもたせ方の難しさ)
○1つの場所を「安全・危険」と決めつけられない。両方の要素が混在していることに気づいた。
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