CROSS/J-PARCにおける支援体制と 計算科学への要望

鈴木淳市 一般財団法人 総合科学研究機構（CROSS）

特定中性子線施設（J-PARC）登録施設利用促進機関 http://www.cross-tokai.jp/

1 第1回「京」と大型実験施設との連携利用シンポジウム, Sep. 02, 2014, 秋葉原

発表の概要

1.  J-PARC/MLFと観測量

2. ユーザーと支援体制

3. 計算科学への要望・問い

2 RIKEN

J-PARC/MLF

3

J-PARC（大強度陽子加速器施設） 世界最大級の多目的陽子加速器施設 http://j-parc.jp/

MLF（物質・生命科学実験施設） （中性子・ミュオン実験施設）

第1実験ホール

第2実験ホール

検出器

試料 中性子源

中性子ビーム

4

中性子実験装置　構成

BL15

PHITS, McStas モンテカルロ計算

中性子実験装置　分類

5

装置分類 観測量

1. 非弾性散乱装置 動的構造因子S(q, ω) 　　　BL01, 02, 06, 12, 14, 23 (6BL)

2. 回折装置 　　（単結晶, 粉末, 液体・アモルファス）

構造因子S(q)

　　　BL03, 08, 09, 11, 18, 19, 20, 21 (8BL)

3. ナノ構造解析装置 　　（小角散乱装置, 反射率計）

構造因子S(q), 反射率R(q)

　　　BL15, 16, 17 (3BL)

4. その他の装置（イメージング装置, 等） 中性子断面積Σ, 等

　　　BL04, 05, 10, 22 (4BL)

※磁気構造を含む。 ※全23BLのうちの21BL

中性子実験装置　観測量(I)

6

S(q, ω) 磁気励起

S(q) (磁気)構造

ω(m

eV)

L(r.l.u.)

Inte

nsity

(a.u

.)

TOF(µs)

Inte

nsity

(cm

-1)

q(A-1) q(A-1)

R(q

) R(q)

界面構造

S(q) 階層構造

exp(-Σt) 歪分布

※q, hω: 中性子運動量変化, エネルギー変化 −

中性子実験装置　観測量(II)

7

観測量 相関関数 構造情報

　動的構造因子S(q, ω) 　時空間相関G(r, t) 　ρ(r, t)

　構造因子S(q) 　空間相関G(r) 　ρ(r)

Fourier 変換 重なり積分

　q = 5×10-4〜102 A-1　 　距離: r = 5×10-2～104 A

　hω = 10-3〜500 meV 　時間: t = 10-5～5 nsec −

外場：温度, 磁場, 電場, 　圧力, 湿度, … 時間発展（緩和, 等）：t’

平衡状態

ユーザーと支援体制

8

実験支援

成果発表

広報

セミナー 研究会

利用相談 申請支援

課題公募 審査

解析支援 議論

実験準備 支援

利用支援のサイクル 施設, 装置, 実験環境

User Community

要望, 意見

≠ User Community

計算科学への要望・問い(I)

1. 他の物性値や電子状態計算等との 　整合性の取れた構造解析

　・S(q, ω)計算, S(q, ω)中性子実験

　・{S(q)計算, S(q)実験}中性子・X線同時解析

9

χ2 Goodness

計算は実験と、実験は計算と どの程度合っているのかという 定量的指標

計算科学への要望・問い(II)

10

2. 異なるスケール間で整合性の取れた 　マルチスケール解析, 階層構造解析

　・{S(q)計算, S(q)実験}中性子・X線同時解析

　　　例えば、距離: r = 5×10-1～104 Aのスケール

3. MLFと「京」の対比による相互の理解促進

4. MLFへの要望? 　・計算科学者のMLFの利用について